よくいただくご相談に「子どもの様子(転職・休職・心や体の病・いじめなど)でつらい。」というものがあります。このテーマについて、Aさんのご感想を紹介しながら、『境界線』について書いてみたいと思います。
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親子関係に限らず、多くの人間関係は自分ができることと相手ができること、つまり、『誰がその状況・気持ちの責任を取れるの?』という領域をこえたときに苦しみが大きくなります。この、自分や相手の持ち場をみるときに大事なのが『境界線』です。
関係が近くなればなるほど、「心配だ、どうにかしてあげたい。」という気持ちが強くなり、つい相手がすることまでしてしまう。これが境界線を越えた状態です。相手を思いやり、愛する気持ちがあるからこそ、つい越えがちな境界線なのですが、このまま越える・越えられるが続いたとき。自分や相手の中ではどのようなことが起こるでしょうか。
Aさんがご自分の心の声を聴きながら、現場(苦しい状況)を振り返られ、今までとは違うご自身のお子様への対応。そして、お子様の反応を体験からシェアしてくださいました。旦那様と温かなハグもされたそう♪すてきですね~
もし今、お子様との関係。逆にご両親との関係で苦しい思いがある方は、自分や相手を責める気持ちをそっと包んでから(^^)「自分が責任を取れることはなんだろう?」「一番イヤなのはどういうことだろう?」という視点から、みてみませんか。
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今までご両親、お子様との関係について、継続して取り組まれてこられたAさん。親から言われたこと、されたことの影響。自分を縛っていた思い(ビリーフ)を見つけたり、なぜそのようなビリーフができたのかを理解することで、癒しを深めていらっしゃいます。15回目のこの日のテーマは「子どもが新しい職場に入ったと思ったら、すぐに辞めたいと言った。」ことについてでした。
実際、Aさんのように、お子様の転職、休職や不登校、いじめ、体の病気など、お子様の現状に心を痛め、そのことでセッションにいらっしゃる方も少なくありません。
大切な我が子の苦しんでいるような姿を、毎日間近で見るのは心が痛むことかと思います。お子様のことで悩みを持つ方は、その痛みだけではなく、さらに「これからこの子(我が家)はどうなるのだろう。」「私がちゃんと生まなかったから。」「育て方がよくなかった、厳しすぎたから。(甘やかしすぎた)何か間違ってしまった。」…などなど、今の状況でのつらさと、そこからまたご自分やお子様を責める思いが出てくる。という苦しさが重なった状態でいらっしゃいます。
このようなとき。ほとんどの方がおっしゃるのは「どうすれば良いのだろう?」ということです。
「あの子が楽になるために、私(親)ができることはなんでしょうか。」「私はどう接すればよいでしょうか。」「何をしないほうが良いのでしょうか。」
ということを聞かれます。もちろん、このような思いや疑問が出てくるのも、もっともかと思います。
けれど、セッションでは『どうすれば良いのか』という対応策ではなく、まずは『今の状況・お子様をどう見ているのか。どのような思いが自分の中にあるのだろうか。』という点から見ていきます。
なぜなら、変えよう、助けたい、どうにかしたい、と思っている状況は、ある意味、自分の心配の渦の中にあり、そこで見えなくなっているものもあるからです。確かに厳しい状況、つらいご様子もあるでしょう。けれど、そこでいくら相手や自分を変えようとしても、内側にある根本の不安感や心配がそのままだとどうなるでしょうか。
ということで、ここでは「今、この状況で子どもがどのようなことになっている、と思っているのか。」という視点にとどまり、自分の中にある思いをみていきながら、自分が一番不安に思っているポイントを知り、そこを癒していく。ということをします。
一度自分の心の海に潜り、内側で何が起こっているのか、渦巻きの正体をみてみる。すると、その不安の渦は理解や受容の中に溶けていきます。そうして海面に顔をだしたとき(テーマになっている苦しみにもどったとき)。。。そこには同じでいて、まったく違う光景が広がっているでしょう♪
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以下、Aさんのご感想です。Aさんの取り組みから生まれた変容。ご一緒できて光栄です♪
『keeさん
先日はありがとうございましたその後、とても安定しています。
ダメダメと思っていた自分、絶対に認めたくない思っていた自分をやっと見つけて、認めてあげられたようでホッとしている感じです。
セラピーの日の夜、子どもと主人と私の三人で子どもの仕事についての話し合いになりました。
今までは子どもを傷つけないように、子どもの気持ちを先回りして考えて話していました。
でも、それは私が傷つかないように、これ以上傷ついたくない。そういう思いからだったと気づく事ができました。
今回は自分の気持ち、意見を言えました。ショックである事も伝えました。私の考えも伝えました。そして、あとは本人次第だと、思えました。
昨日、仕事から帰ってくると「昨日、お母さんがいつもより怒っているようでこわいと思ったれど、お父さんやお母さんの話してくれた事をもう一度考えてみた。もう少し踏ん張ってみようと思う。」と。
境界線の勉強がまた腑におちました。お互いを尊重する事は(自分をとくに)なんて大切なんだろう!と思いました。
今朝は主人と自然にハグもできました(いらない情報 笑
keeさんのセラピーは傷を癒すということはもちろん、人生の深みや味わいを感じる事ができるなぁと。コーヒーを飲みながら思った朝でした。
いつも本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします。』
Aさん、ありがとうございました!
ご自分のことも深く受け入れ、ハートからの言葉でお子様と向かう。すると、お子様も今までとは違う反応をされる。。。心をオープンにして、恐れベースではなく信頼ベースのやり取りから生まれる新しい関係。とてもすてきだな~と思いました♪
Aさんはアロハムのセッションだけではなく、他のセルフワーク講座やセラピーの講座にも行かれ、学び+体験を通して癒しを深めておられます。知識だけで理解するのと、心の内側をみてご自分の体験から理解するのとでは大きな違いがあります。こういう理由から講座+セッションはとてもおすすめです。セルフワークもより活用できるようになります(^^)
<ご案内>
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この記事のような心のしくみを境界線セミナーでお伝えしています。直近では6月6日に熊本で開催いたします。