~人間関係を快適なものにする「境界線」シリーズ~ ①はこちら >>
◇境界線が機能していないと起こること
目には見えない境界線。今回は、相手との関係の中で無自覚に起こっていることを挙げました。いつも下記のようなパターンを繰り返す、ということもあれば、時と場合、または相手によっていつもとは逆の立場(境界線を越えられやすい人が、別のシーンでは越える行動をする。など。)に変わることもあります。
1<精神的に侵入されやすくなる、侵入された感じが強くなる:過干渉される>
⇒力を奪われる、自主性がなくなる、自分が何をしたいのかがわからなくなる、心の声が聴けなくなる、一方で強い怒りも感じる(けれど、伝えられない。もしくは自分のストレスに無自覚。)この抑えられたり、気がつかない不満や怒りが続くと、鬱として出ることもあります。
ほか、ベースにある不安感。愛着障害。なども見られるでしょう。
2<相手の境界に侵入してしまう:依存・共依存( DV )>
⇒相手のことが気になり(心配が強い)、頼まれていないこともする。先回りして手助けする。
⇒相手の問題を自分の問題かのように感じ、相手の問題を背負ってしまう。
3<極端に人付き合いを避ける、コミニュケーションが不便になる、拒絶>
⇒ますます閉じこもる、話したいときにどうすればよいのかわからなくなる。
4<自分の心の声、本当の気持ちがわからなくなる。>
⇒混乱、怒り、不安、悲しみなどいろいろな思い。または、それを感じないようにする。そして他者の言うことを聞く。”自分がどうしたいか”より、「どうすべきか。どのようにすれば、相手は満足か。自分は大丈夫か。」と、目線が外向きになる。(自分の意志、意思が薄い状態。)
このように4つの反応が起こりやすくなりますが、実はこれはどれか”だけ”に当てはまるのではなく、”どれも”も当てはまり、それを繰り返したり、相手や状況によって行動が変わる、という流れも作られます。
以上のような特徴を知ることで、今「自分はどのように対応しがちかな?」「どんなときに不快感や緊張感を感じているかな?」と、ご自分の感覚に目を向けてみることで、無意識な状態から『気づいて対応を変えられる』という違いが出てきます。
まずは今の自分の様子に目を向けてみることから始めてみませんか(^^)
次回は【どうして境界線を越えたり越えられたりしやすくなるのか】という背景について書きたいと思います。






