先日、「不安で何度も手を洗ってしまう。同じ行動を繰り返してしまう。」という、こちらのニュースを見かけました。
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不安が抑えられない…手洗い 戸締り 同じ行動繰り返す「強迫性障害」に苦しむ漫画家(関西テレビ)
– Yahoo!ニュース
・不安が頭から離れず、同じ行動を何度も繰り返してしまう。
・確認の行為が自分の意に反してやめられない。
・そのことで日常生活が困っている。
・その行為で日に一時間以上費やす。
というようなときに「強迫性障害」と呼ばれますが、今回の記事で書きたいのは『強迫性障害とは』ではなく、
『どのように対応、改善していけばよいのか』についてです。
現在の強迫性障害の治療法は主に
とあります。
ここでお知らせしたいのは上記とは別の視点。今までの方法とは異なる、けれど、変化を感じられ、しかも心や身体に負担のないアプローチの方法です。
上記の認知行動療法や暴露反応妨害法では、出ている症状(不安からの手洗い、鍵の確認など。)を
「それをしなくても大丈夫、という意識を持つ。」「不安が出たらその不安に飲まれないようにする。」「不安な思いをあおり、直面させ、本当は大丈夫なことを体験させる。」というような対処をします。
(もしくは薬で不安を抑える、など。)
今、不安感が強い、日常生活を送るのがつらい、というときには一時しのぐのにはよいかもしれません。(直面させる、というのはかなり強い対処ですが。)けれど、ここには見逃されているものがあります。
それは
『なぜ、その行為をするのか。』
『いつからするようになったのか。』
ということです。
通常であれば、手洗いは帰ってきてから。とか、汚れたときに一度洗う、などでしょう。けれど、頭でわかっていてもなぜかやめられない。というとき。
その現れている衝動や行為だけを変えても”衝動が起こる内側の理由=心の言いぶん・本当の原因”を知らない限り、熱が出たら解熱剤、というような表面の対処の繰り返しになります。
これは強迫性障害だけではなく、あらゆる依存症のメカニズムにも通じるところです。
「その行為・行動をしなくなるように抑える。」
のではなく、
「なぜそれをするのか。」
という心の声を聴くこと。分析していくのではなく、対話によって苦しみのかたまりを拓いていきます。
強迫性障害も依存症も性格の問題ではないのです。根性や知識、薬だけで対応するものはでないのです。
記事でインタビューをされていた漫画家の方も、この症状が出てきた頃のことをお話されています。ここまではっきりしているのなら、このときのことについては心理セラピーがかなり良いでしょう。(潜在意識の領域の思いや記憶にアプローチできるセラピーがおすすめです。例えばEFT、マトリックス・リインプリンティング、RFT、など。)
出ている症状の火消しで終わるのではなく、根本の理由を知り、今ある自分の気持や感情をケアする。そのように自分の内側に目を向け、苦しみの理由や構造を理解したとき。そこには自分が自分を理解し、受容するという深い安らぎがあります。
根本からの癒やしを求めている、自分のことを受け入れていきたい、というときには
・薬で抑える
・考え方を前向きにする
…という方向ではなく、
・この不安(や行動)の声を聴く
・自分の内側で起きていることを理解する
という、自分の心との対話と心理セラピーの組み合わせがおすすめです。(これは『オープン・アウェアネス・ダイアローグ:OAD』という手法があります。こちらでも使っています。)
もちろん、薬がわるい、服薬はやめたほうがいい、ということではありません。今、通院・服薬をされている方はお医者様の判断もあることかと思います。必要なときには適切な対処をされながら過ごすことも大事です。けれど、その症状や状態が今あるのなら、いちど内なる声の言いぶんを聴いてみるのはいかがでしょうか。
自分を深く理解していくことは苦しみの解体のはじまり。本当の解放、自分らしさとの出会いです♪
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ほか、おすすめのセラピーについては下記リンク先をご覧ください。それぞれセラピストも紹介されています。あなたに合う手法、セラピー、セラピストが見つかりますよう!
(上記のセラピーと対話のカウンセリングを併せたセッションです。)
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