不安が抑えられないとき。~強迫性障害~

先日、「不安で何度も手を洗ってしまう。同じ行動を繰り返してしまう。」という、こちらのニュースを見かけました。
 

 
不安が抑えられない…手洗い 戸締り 同じ行動繰り返す「強迫性障害」に苦しむ漫画家(関西テレビ)
– Yahoo!ニュース 
 
 

・不安が頭から離れず、同じ行動を何度も繰り返してしまう。
・確認の行為が自分の意に反してやめられない。
・そのことで日常生活が困っている。
・その行為で日に一時間以上費やす。

 

というようなときに「強迫性障害」と呼ばれますが、今回の記事で書きたいのは『強迫性障害とは』ではなく、
『どのように対応、改善していけばよいのか』についてです。

 

現在の強迫性障害の治療法は主に
心理療法によって行い、認知行動療法(CBT)や曝露反応妨害法(ERP)などが用いられ、時には薬物療法(SSRI)などが行われる。治療されなければ、その症状は数十年続きえる。(wikipedia)”
とあります。

 

ここでお知らせしたいのは上記とは別の視点。今までの方法とは異なる、けれど、変化を感じられ、しかも心や身体に負担のないアプローチの方法です。

 

上記の認知行動療法や暴露反応妨害法では、出ている症状(不安からの手洗い、鍵の確認など。)を
「それをしなくても大丈夫、という意識を持つ。」「不安が出たらその不安に飲まれないようにする。」「不安な思いをあおり、直面させ、本当は大丈夫なことを体験させる。」というような対処をします。
(もしくは薬で不安を抑える、など。)

 

今、不安感が強い、日常生活を送るのがつらい、というときには一時しのぐのにはよいかもしれません。(直面させる、というのはかなり強い対処ですが。)けれど、ここには見逃されているものがあります。
それは

 

『なぜ、その行為をするのか。』
『いつからするようになったのか。』

 

ということです。

 

通常であれば、手洗いは帰ってきてから。とか、汚れたときに一度洗う、などでしょう。けれど、頭でわかっていてもなぜかやめられない。というとき。
その現れている衝動や行為だけを変えても”衝動が起こる内側の理由=心の言いぶん・本当の原因”を知らない限り、熱が出たら解熱剤、というような表面の対処の繰り返しになります。

 

これは強迫性障害だけではなく、あらゆる依存症のメカニズムにも通じるところです。

 

「その行為・行動をしなくなるように抑える。」

 

のではなく、

 

「なぜそれをするのか。」

 

という心の声を聴くこと。分析していくのではなく、対話によって苦しみのかたまりを拓いていきます。

 

強迫性障害も依存症も性格の問題ではないのです。根性や知識、薬だけで対応するものはでないのです。

 

記事でインタビューをされていた漫画家の方も、この症状が出てきた頃のことをお話されています。ここまではっきりしているのなら、このときのことについては心理セラピーがかなり良いでしょう。(潜在意識の領域の思いや記憶にアプローチできるセラピーがおすすめです。例えばEFT、マトリックス・リインプリンティング、RFT、など。)

 

出ている症状の火消しで終わるのではなく、根本の理由を知り、今ある自分の気持や感情をケアする。そのように自分の内側に目を向け、苦しみの理由や構造を理解したとき。そこには自分が自分を理解し、受容するという深い安らぎがあります。
根本からの癒やしを求めている、自分のことを受け入れていきたい、というときには

 

・薬で抑える
・考え方を前向きにする

 

…という方向ではなく、

 

・この不安(や行動)の声を聴く
・自分の内側で起きていることを理解する

 

という、自分の心との対話と心理セラピーの組み合わせがおすすめです。(これは『オープン・アウェアネス・ダイアローグ:OAD』という手法があります。こちらでも使っています。)
 
もちろん、薬がわるい、服薬はやめたほうがいい、ということではありません。今、通院・服薬をされている方はお医者様の判断もあることかと思います。必要なときには適切な対処をされながら過ごすことも大事です。けれど、その症状や状態が今あるのなら、いちど内なる声の言いぶんを聴いてみるのはいかがでしょうか。
 
自分を深く理解していくことは苦しみの解体のはじまり。本当の解放、自分らしさとの出会いです♪

 

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ほか、おすすめのセラピーについては下記リンク先をご覧ください。それぞれセラピストも紹介されています。あなたに合う手法、セラピー、セラピストが見つかりますよう!
 


 

(上記のセラピーと対話のカウンセリングを併せたセッションです。)

 
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身体心理セラピスト 半澤 久恵・Kee   【セッションについて】   自分にゆっくり向き合ってみたい。もっと楽な生き方があるはず。と模索しておられる方。パニック障害、うつ病、摂食障害、という症状のある方~長年の生きづらさを感じている。トラウマによる影響をどうにかしたいとお悩みの方。へ。 潜在意識にあるパターンを解放する対話型のセッション(OAD:オープン・アウェアネス・ダイアローグ)や、身体感覚にアプローチをするトラウマ療法(SE:ソマティック・エクスペリエンシング®)などを用いた心理セラピーを提供しております。 対面の場合、必要に応じて身体の緊張を溶く、ボディワーク(プレゼンスタッチ)も行います。    ~個人セッション~  心の状態、身体の状態、ライフサイクルなどを包括的にとらえたホリスティックなアプローチをしています。 セッションの詳細については メニューページをご覧ください。     【アロハムの特徴】    ・セラピスト歴15年以上、セッションや講座で携わった方6000名以上。 ・心の深部にある苦しみの原因をみつけ、根底からの癒しと心身の変容をご一緒しています。 ・ご本人の気持ちを軸にした気づきの対話を通じて、心と身体の統合を深めます。 ・クライアント様は主に30~60代の女性がお越しになっています。ご職業も主婦の方、会社員、心理セラピスト、ボディワーカー、専門職など、あらゆる分野の方にお越しいただいております。 ・扱うテーマは『小さなころからの生きづらさ』『家族(親子・夫婦)関係、しがらみ』『自分らしく生きるには』が多いです。ここから派生して、お金、恋愛、健康についても問題が解けた、ということも多々あります。 ・約9割の方がリピートをされ、3~10回の継続セッションを選ばれます。 ・「悩みの根源がわかってスッキリした。」「気づいたら自然な楽さが増えていた。」というお声をよくいただきます。      ✧セッションはカウンセリングと各種セラピーを組み合わせ行っています。 -セラピーの種類 ・OAD(オープン・アウェアネス・ダイアローグ)  ・SE®(ソマティック・エクスペリエンシング)  ・EFT(世界基準に準じたトラウマ療法) http://jmet.org/ ・フォーカシング ・RFT(レジスタント フリーダム セラピー) http://www.resistantfreedomtherapy.com/ ・マトリックス リインプリンティング http://matrixreimprinting.jp/ ・ハート コネクション https://deava.net/aroham/heartconnection    心の深くにしまわれた声を聴きながら、癒しを進める心身育成プログラムをご用意しています。      【保有資格】 ●ハートレジリエンス協会認定 OAD心理セラピスト ●英Holistic Healing college 認定 Integrated Counselor インテグレイテッド カウンセラー ●JMET認定 EFTトレーナー ●Matrix Reimprinting Japan 認定 マトリックス・リインプリンティング プラクティショナー ●レジスタント・フリーダム・セラピーJAPAN認定 プラクティショナー ●Somatic Experiencing training 初級・中級修了 フェイスブックでのお友達申請をくださるときには、一言いただけると嬉しいです。   ●facebook BLOG メールマガジン